二人の想い ~素直になれない~

祥子の気持ち

「お母さん、どうして連絡先なんか」
いい年して何を考えているか判らない。

「だって祥子が聞かないから
あなたも家と仕事の往復だけでは良くないし
私が居なくなったら寂しいでしょ」

そんなことは考えてないし、考えたくない。
友達は要らないし、恋人はもっと要らない。
今の生活が一番良いに決まってる。

大学生の時、少ないながら友達も居たし、恋人も居た。
父が入院している時、友達が授業のノートを渡したいと彼氏に連絡を取って会ったらしい。
それからしばらくして二人は付き合いだしたらしい。
友達は最初からそのつもりだったらしい。
すべてが…らしい。
この事を教えてくれた友達も、何もかもが信じられなくなってしまった。
彼は付き合ってないと言ってたけど、私が誰も信じられなくなっていた。
そのまま自分からフェードアウトしてしまったんだ。



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