二人の想い   ~素直になれない~
予定通りに行けなかったら申し訳ないからアポなしで伺った。
「あら、昨日は楽しかったわ
今日はどうしたの?」
完全に愛斗と間違えてる。
ほとんどの人が見分けられないからしょうがないけど。  
「あらあら、ごめんなさい。
海翔さんだったのね
お時間があればお茶でも」

玄関先に車を停めて、時間が無いのでと断り、
「来月の舞台を招待しようと思って
祥子さんと一緒に観に来てください」とチケットを渡した。

「まぁ!
申し訳ないけど、楽しみだわ
ありがとう。 ぜひ観覧させていただくわ」
喜んでくれて、渡せて良かった。

あとは愛斗にエスコートを頼もう。
千秋楽の舞台のあと、食事の予約でも入れておこう。
裕斗は少しずつ計画を立てていた、これからの二人のことを。



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