重いと言われても、止められないこの想い。~素敵過ぎる黒獅子騎士団長様への言い尽くせぬ愛~
 庭園には花々が所狭しと咲き誇り、腕の良い庭師が居ることが知れた。

 ポカポカした陽気が、心地よい。私は何となく欠伸をして口を片手で押さえたら、デュークも大きな口を開けて同じように欠伸をしていた。

「姫……俺のことが好きだからって、真似しないでくださいよ」

 にやにやした余裕のある態度で、デュークは私のことを揶揄った。カアっと顔に血が上った私は、慌てて否定した。

「真似してないわ! これは、ただの偶然で……それで……」

「……すみません。冗談っすよ。姫って、本当にわかりやすいっすね」

 デュークが思っていた反応よりも私が過剰だったのか、頭をかいて反省している様子だった。


< 131 / 216 >

この作品をシェア

pagetop