重いと言われても、止められないこの想い。~素敵過ぎる黒獅子騎士団長様への言い尽くせぬ愛~
「だから、この前から姫に助けたって言われて、もしかしてって気がついた。俺が長い間待っていた女の子は、もう既に毎日俺に会いに来ていた。自分の間抜けさ具合に、本当にうんざりしてる……」

 デュークはそのことを後悔しているようだと、私はほっと息をついた。色々と条件が重なって、お互いに誤解が会ったことは仕方ない。

 だって、知らなかった事実が多過ぎる。

「まあ……そうだったの。けど、私がもっと早くデュークに言えば……誤解は、すぐに解けていたわね……」

 デュークは逃さないと言わんばかりだった両手を私の肩から離すと、人差し指で頬をなぞるようにして言った。

「……俺の方も打ち明け話をすると、姫が俺をお気に入りだと示すことで、新入りなのに思わぬ抜擢された俺を、良く思わない上司の嫌がらせから助けようとしていたことは……もう、知ってる」

 今日は色々と驚くことばかりで、心の整理が追いつかない。

「デュークは……もう知ってたの?」

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