重いと言われても、止められないこの想い。~素敵過ぎる黒獅子騎士団長様への言い尽くせぬ愛~
「まあ……そうなのかしら。確かにデュークは、私の理想通りの容姿を持っているけど……」

 その人が持つ中身が外見に表れるという部分が理解出来なかった私は、デュークが当たり前のようにして口にした言葉に首を傾げた。

 デュークは私にどう言えば良いか考えつつ、話してくれた。

「持って生まれた造作は、確かに変えられないっすけど……けれど、清潔感だったり体型だったりは性格出ますし、その人が持つ雰囲気や醸し出す空気は、敢えて狙って出そうとしない限りは、どうしても中身が出ますよ。嫌な奴は嫌な空気を、常に出してるでしょ。そう言うもんっす」

 私にとっては嫌な空気を持つ、彼の上司ヘンドリック大臣を思い出して、思わず微笑んでしまった。

 確かに私に対してとっても嫌な人だけど、彼だって私のことを嫌っているものね。嫌いな人はわかってしまうのかしら。

「ふふ……そうね。確かに、デュークの言った通りだわ。そういった面では目で見える性格というのは、理解することが出来るわ」

 けど、ヘンドリック大臣も自分が好意的に思う相手には、また違った空気を出しているのかも。奥様はとても美人だとお聞きするし。

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