重いと言われても、止められないこの想い。~素敵過ぎる黒獅子騎士団長様への言い尽くせぬ愛~

25 仕事

 そして、私たち二人はお互いにいつも通りの日常へと戻ることになった。

 この前に、離宮で私たちを襲った翼の生えた侵入者のことは、何故か城の中では話題にもなっていない。

 デュークやエボニーやアイボリーに、それとなくあの侵入者二人の話を聞いてみても、上手く話を変えられてかわされたりするので、私以外には箝口令が敷かれていそう。

 なぜ、私一人にはそれがされてないかと言うと、それを私に対し、黙っていろと命令出来る者が居ないからだろう。

 もし、お父様やお兄様たちから隠すようにと指示すれば、私は何故隠すのかと彼らに尋ねるだろう。お兄様たちは何かと忙しいようで、最近話せていない。

 つまり、そう言った状況には、したくはないってことかしら? 隠したい空気を察して、気を使って、何も言わずに黙っていて欲しいと言うこと?

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