重いと言われても、止められないこの想い。~素敵過ぎる黒獅子騎士団長様への言い尽くせぬ愛~
 大きな苦悩を抱えて、それをそう思うことで乗り越えたかを思えば……どうしても辛い。

 だって、私はデュークのことが好きだから。彼にもちょっと怖いと言われてしまうくらいに。

「デューク」

「……まあ。だから、アリエルがヘンドリック大臣から俺を守ってくれているってのは、もうわかったけど……あの人がああいう人だから、俺は正直に言うとあんまり、気にしてなかった。あの人は俺のことを庶民上がりで礼儀のないどうしようもない存在であると、何かを話す前から決めつけてかかっていた。そして、俺は彼のそんな考えを覆そうとも思わなかった。そう思いたければ、思えば良い。別に俺は困らないと」

「デューク……けど、そんなの悲しいわ。私はデュークが……そんな辛い思いをしていると辛いもの」

 デュークが話している事は、効率の良い割り切った考えであると思う。

 冷遇をされていも、彼が別段困ってもいないのなら、私が彼を守ろうとしてしたことは無駄だったのかもしれない。

 けど。

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