重いと言われても、止められないこの想い。~素敵過ぎる黒獅子騎士団長様への言い尽くせぬ愛~
「デュークが……本来の貴方の良さをわかって貰えないなんて、嫌だわ。あの人は血筋や家格なんかをやたらと尊ぶような、そういう人であるとは思うけど。私はデュークその人を、ちゃんと見て欲しいと思うもの」

「ははっ……アリエルは本当に真面目だなぁ。俺は、ああいう系統の同性に嫌われるのは、慣れてるから。そういうところも腹が立つと言われたら、まじどうしようもない。だって、好かれるのは無理。お手上げ」

 デュークが降参を表すかのように、両手を胸の前で上げたので、私はむっと口を尖らせた。

「えっ。同性に嫌われるの? 何で?」

「その理由は、わからない? じゃあ、アリエルの思う、俺の良いところを上げてみてよ」

「うーん。いつでも、余裕があるところ? 優しくて性格も可愛くて……外見が素敵過ぎて、やる気なさそうなのに信じられないくらい強くて、怠惰なのに仕事はとても出来るところ?」

 いくつか浮かんで来た私の思う良いところを述べると、デュークは吹き出すようにして笑った。

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