重いと言われても、止められないこの想い。~素敵過ぎる黒獅子騎士団長様への言い尽くせぬ愛~
 けど、こういった何事にも動じないようなところも私がデュークを大好きな要素であるので、真正面から言い返すのもおかしな話だ。

「……デュークって、どうしていつもそんなに余裕たっぷりなの?」

 私が何とか搾り出した言葉に、彼は片眉をあげて答えた。

「何でだろ。自分が好きな子が、俺のことを心底好きだからじゃない? だって、必死になる要素も、焦る理由もない」

「じゃあ、私がもう好きじゃないって言ったら?」

「うーん。ちょっとそれは、無理がある」

「どうして?」

 ちゃんと言葉にしているのにどういう理屈なのかと私が問えば、彼はにっこり笑って言った。

「アリエルの目が、俺のこと好きだって言ってる。空気も。ふわふわして砂糖菓子みたいな甘さ。これでもし、好きじゃないって言うなら、演技力が足りないな。女優として修行し直して来て」

「もうっ……! その通りだけど!」

 確かに彼と両思いになって嬉しいけど、デュークにはこの先も色々な意味で絶対に勝てる気がしない。




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