重いと言われても、止められないこの想い。~素敵過ぎる黒獅子騎士団長様への言い尽くせぬ愛~
「アリエル様。明日帰られてしまうとか。晩餐をご一緒にとお誘いしたいところですが、そうなると仰々しいことになってしまいます。もし良かったら、お茶でもいかがですか?」
私が男性であれば飲酒か喫煙を誘われたところだろうけれど、私はあまり酒類を嗜まないことをご存じのようだった。
以前お会いした時には私に結婚を申し込みに来たとは言って居たけれど、彼ほどの人ならば結婚相手候補がそれこそ三桁もくだらないはずなので、記憶力が良いのかもしれない。
「ええ。もちろんですわ。ルイ様」
私は彼の差し出した手を取って、背後の護衛に目配せをした。彼らは相手がルイ様ということもあって、傍付きの護衛騎士二人以外は部屋に留まるようだった。
私たちは近くの応接間に来て、たわいもない話やお茶を楽しんだ。
楽しんでいたけれど、瞼が重くなってきた気がすると思ったら、もうその時の私は意識を失った後だったのかもしれない。
◇◆◇
私がパッと目を開くと、そこはまごうことなく修羅場だった。
そこに自分が何故居るかという事を認識するまでに、少し時間を要した。
私が男性であれば飲酒か喫煙を誘われたところだろうけれど、私はあまり酒類を嗜まないことをご存じのようだった。
以前お会いした時には私に結婚を申し込みに来たとは言って居たけれど、彼ほどの人ならば結婚相手候補がそれこそ三桁もくだらないはずなので、記憶力が良いのかもしれない。
「ええ。もちろんですわ。ルイ様」
私は彼の差し出した手を取って、背後の護衛に目配せをした。彼らは相手がルイ様ということもあって、傍付きの護衛騎士二人以外は部屋に留まるようだった。
私たちは近くの応接間に来て、たわいもない話やお茶を楽しんだ。
楽しんでいたけれど、瞼が重くなってきた気がすると思ったら、もうその時の私は意識を失った後だったのかもしれない。
◇◆◇
私がパッと目を開くと、そこはまごうことなく修羅場だった。
そこに自分が何故居るかという事を認識するまでに、少し時間を要した。