重いと言われても、止められないこの想い。~素敵過ぎる黒獅子騎士団長様への言い尽くせぬ愛~
14 夜会
祭りの日の夜に大広間で、王主催の夜会が開かれるのはお決まり。
王族は全員参加するし、国の重鎮や要職にある人たちも参加する。
……ということは、獣騎士団団長デュークもやって来るはずだった。
しかも彼は、闘技大会で優勝していたのだ。
優勝者には王からの労いの言葉や望む報酬なども聞かれるはずだから、絶対に姿を現すはずだった。
彼の姿がないかどうかそわそわして、気にしながら壇上から出入り口付近に目を向けていた。
どこに居るかと左右に目を配っていたら、背後からセリーヌお義母様から声を掛けられた。
「……アリエル。もうそろそろ貴女も婚約者を決めてはどうかしら?」
家族総出で甘やかされたような私にも、セリーヌお義母様にだけは絶対に逆らえない。
彼女は義理の息子で王太子のラインハルトお兄様にのみ、遠慮はするけれど実の息子二人とお父様も、彼女には逆らえない。
いわば、実質的なこの国での最高権力者に近いと言って良い。
「お義母さま……はい。役目は理解しています。私も、王族の義務を果たします」
義母は何より私自身のためにも、無闇に甘やかすばかりではいけないとそう言っていた。
王族は全員参加するし、国の重鎮や要職にある人たちも参加する。
……ということは、獣騎士団団長デュークもやって来るはずだった。
しかも彼は、闘技大会で優勝していたのだ。
優勝者には王からの労いの言葉や望む報酬なども聞かれるはずだから、絶対に姿を現すはずだった。
彼の姿がないかどうかそわそわして、気にしながら壇上から出入り口付近に目を向けていた。
どこに居るかと左右に目を配っていたら、背後からセリーヌお義母様から声を掛けられた。
「……アリエル。もうそろそろ貴女も婚約者を決めてはどうかしら?」
家族総出で甘やかされたような私にも、セリーヌお義母様にだけは絶対に逆らえない。
彼女は義理の息子で王太子のラインハルトお兄様にのみ、遠慮はするけれど実の息子二人とお父様も、彼女には逆らえない。
いわば、実質的なこの国での最高権力者に近いと言って良い。
「お義母さま……はい。役目は理解しています。私も、王族の義務を果たします」
義母は何より私自身のためにも、無闇に甘やかすばかりではいけないとそう言っていた。