あなたが囁く不倫には、私は慟哭で復讐を。
荘厳なパイプオルガンが仙石家と田辺家の人々を包み込み、マリアと百合の花に彩られたステンドグラスの光の中に大智と明穂が向き合った。
「汝、仙石大智は、この女、田辺明穂を妻とし、良き時も悪き時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分つまで、愛を誓い、妻を思い、妻のみに添うことを、神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか?」
「誓います」
「汝、田辺明穂は、この男、仙石大智を夫とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分つまで、愛を誓い、夫を思い、夫のみに添うことを、神聖なる婚姻のもとに、誓いますか?」
「誓います」
大智と明穂は牡丹雪が舞い落ちる12月24日、祭壇で熱い口付けを交わした。それは雪を溶かす程に長い口付けで、大智の母親がタキシードの裾を引っ張り「良い加減にしなさい!大智!」と声を掛ける程だった。
(ーーー吉高さん)
教会の鐘が鳴り響くその片隅には髪を短く刈り上げた吉高の姿があった。その隣には誰も居ない。大智は明穂の手から百合の花束を奪い取るとそれを吉高に押し付けた。
「な、なに」
「おまえも見つけろよ」
「大智」
「今度は不倫なんかするんじゃねぇぞ、神さんの前で誓え」
「大智」
「この花渡す女見つけて父ちゃん母ちゃんを安心させてやれ」
「わ、分かった」
「約束だぞ」
吉高は百合の花束に顔を埋めて泣いた。
リンゴーーン リンゴーン
白い雪に閉ざされた白いシーツに明穂の絹糸に似た薄茶の髪が波打った。首筋を這う大智の舌先は明穂の凍った身体を甘く溶かした。
「大智、嬉しそう」
「そりゃそうだよ、10年以上待ったんだ」
柔らかな輪郭が熱を持ち吐息が胸元へと滑り降りた。大智は白い胸を掴むと優しく吸い付き淫靡な動きで突起を舐め上げ続けた。
「あぁ」
明穂は思わず嬌声を上げ、恥ずかしさに顔を隠した。
「明穂、明穂愛してる」
「あ、あ」
溢れ出す愛に芯から蕩けたその場所は歓喜に震えて大智を受け入れた。
ぎしっ ぎしっ
「良いのか着けなくて」
「大智の赤ちゃんが欲しい」
「そりゃ大歓迎だ」
浅く深く小刻みに温かな波が打ち寄せ上下に揺さぶられた明穂はこれまで感じた事の無い極みへと導かれ足の指先を大きく開いた。
「あっ」
「あき、ほ」
窄まった内壁に翻弄された大智は額に汗を滲ませながら明穂の膝裏を抱え上げた。
「う、動くぞ、良いか」
「ーーーー」
恥ずかしげに頷いたそれを合図に大智は腰を激しく前後させた。軋むベッド、外の雪は激しさを増しホテルの窓ガラスを駆け上った。
「あき、明穂!」
尾骶骨を駆け上る快感、大智は明穂の中に愛情を注ぎ込んだ。結婚式の夜、長い歳月を経て2人はようやく結ばれた。
「汝、仙石大智は、この女、田辺明穂を妻とし、良き時も悪き時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分つまで、愛を誓い、妻を思い、妻のみに添うことを、神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか?」
「誓います」
「汝、田辺明穂は、この男、仙石大智を夫とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分つまで、愛を誓い、夫を思い、夫のみに添うことを、神聖なる婚姻のもとに、誓いますか?」
「誓います」
大智と明穂は牡丹雪が舞い落ちる12月24日、祭壇で熱い口付けを交わした。それは雪を溶かす程に長い口付けで、大智の母親がタキシードの裾を引っ張り「良い加減にしなさい!大智!」と声を掛ける程だった。
(ーーー吉高さん)
教会の鐘が鳴り響くその片隅には髪を短く刈り上げた吉高の姿があった。その隣には誰も居ない。大智は明穂の手から百合の花束を奪い取るとそれを吉高に押し付けた。
「な、なに」
「おまえも見つけろよ」
「大智」
「今度は不倫なんかするんじゃねぇぞ、神さんの前で誓え」
「大智」
「この花渡す女見つけて父ちゃん母ちゃんを安心させてやれ」
「わ、分かった」
「約束だぞ」
吉高は百合の花束に顔を埋めて泣いた。
リンゴーーン リンゴーン
白い雪に閉ざされた白いシーツに明穂の絹糸に似た薄茶の髪が波打った。首筋を這う大智の舌先は明穂の凍った身体を甘く溶かした。
「大智、嬉しそう」
「そりゃそうだよ、10年以上待ったんだ」
柔らかな輪郭が熱を持ち吐息が胸元へと滑り降りた。大智は白い胸を掴むと優しく吸い付き淫靡な動きで突起を舐め上げ続けた。
「あぁ」
明穂は思わず嬌声を上げ、恥ずかしさに顔を隠した。
「明穂、明穂愛してる」
「あ、あ」
溢れ出す愛に芯から蕩けたその場所は歓喜に震えて大智を受け入れた。
ぎしっ ぎしっ
「良いのか着けなくて」
「大智の赤ちゃんが欲しい」
「そりゃ大歓迎だ」
浅く深く小刻みに温かな波が打ち寄せ上下に揺さぶられた明穂はこれまで感じた事の無い極みへと導かれ足の指先を大きく開いた。
「あっ」
「あき、ほ」
窄まった内壁に翻弄された大智は額に汗を滲ませながら明穂の膝裏を抱え上げた。
「う、動くぞ、良いか」
「ーーーー」
恥ずかしげに頷いたそれを合図に大智は腰を激しく前後させた。軋むベッド、外の雪は激しさを増しホテルの窓ガラスを駆け上った。
「あき、明穂!」
尾骶骨を駆け上る快感、大智は明穂の中に愛情を注ぎ込んだ。結婚式の夜、長い歳月を経て2人はようやく結ばれた。