🕊 平和への願い 🕊 ~新編集版~ 『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』にリスペクトを込めて
 報告書を受け取った翌日、アイラの会社に電話を入れた。
 ヘッドハンティング専門の会社だと聞いていたので、売り込みを装ってアポイントを取る作戦だった。
 しかし、彼女の名前を出した途端、担当が違うという理由で繋いでもらえなかった。
 それでも出社していることが確認できたので、次の行動に移ることにした。
 退社するところを掴まえるのだ。

 会社の正面に車を止めて探偵と交替で見張りを続けた。
 しかし、20時になっても彼女は出てこなかった。
 更に2時間待った。
 しかし出てくる気配はなかった。
 エグゼクティヴを相手にしている可能性もあるので9時5時の勤務ではないのかもしれないが、それにしても遅いと思った。
 もうかなりの人が出口から退出しているのだ。
 しかし、待つしかなかった。
 何時になろうと待つしかないのだ。

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