【完結】私に許嫁なんていません! 結婚なんてお断り致します!
「たしかに、あなたはカッコイイですけど……」
「リオル様にカッコイイと言われると、とても嬉しいです」
嬉しそうに微笑むから、なんだか私まで「素直なんですね」と笑ってしまいそうになる。
「リオル様はとてもカワイイですよ」
「……えっ?」
カワイイ? 私が?
「いつも写真を見ていましたが、とてもカワイイです、リオル様は。 世界で一番、カワイイと思います」
こうやって目の前で褒められると、なんだか嬉しい気持ちになる。
「あ、ありがとう……ございます」
なんだか、照れる……。恥ずかしい。
「リオル様は、昔から本当に可愛らしい女の子でした。 艶のあるこのストレートな黒髪も、白い肌も。そのまんまるな瞳も、全部がカワイイです」
「そ、そんなに褒めなくて大丈夫です……」
もはや嬉しいを通り越して恥ずかしいになってくる……。
「本当のことですよ。リオル様がカワイイことを、僕は誰よりも知っています」
そんな目で見つめられると、なんて返したらいいのかわからなくなる。
「……あの、ミツキさん」
「はい」
「その……ミツキさんは、私のことが好きなんですか?」
気になっていることを聞くと、ミツキさんは「もちろんです。 あなたを愛することが、僕の夫としての使命ですから」と言われてしまう。
「でも、まだ会ったの二回目ですよ、私たち……」
二回目で好きだと言うなら、ちょっと信じられないというか、なんていうか……。