【完結】私に許嫁なんていません! 結婚なんてお断り致します!
「え……?」
そのままシズルくんに手を握られ、見つめられる。
「なあ……リオル」
「な、なにっ?」
そ、そんなに見つめられると……ドキドキしちゃう。
「俺にしろよ」
「……え?」
「俺の方が、お前のことわかってるつもりだし。……俺の方が、お前のこと好きなんだけど。ずっとお前のこと、好きだったし」
こんな告白をされたことなかったから、ビックリしている。
「シズル……くん?」
どうしよう……。こんな真剣に見つめられたら、私……。
そう思った時だったーーー。
「リオル様!」
「……ミツキくん!?」
な、なんでミツキくんがここに……!?
「ど、どうしてここに……?」
「すみません。校門で待っていたのですがなかなか来ないので、何かあったのでは……と心配で来てしまいました」
まさかここにミツキくんが現れるなんて思わなかった。 この状況の中なのに、シズルくんは私を後ろからギュッと抱きしめてきた。
「リオル様……その人は誰ですか?」
「お前こそ誰だよ」
シズルくんがちょっと低めの声でミツキくんに話しかける。
「僕はリオル様の許嫁ですが。……あなたは?」
「俺はコイツの゙彼氏゙だけど」
シズルくんとミツキくんが、お互い見つめ合っている。
「彼氏……?」
「お前か、リオルの周りチョロチョロ彷徨いてんのは」
シズルくんの目がちょっと怖く見えるのは、気のせいだろうか……?