【完結】私に許嫁なんていません! 結婚なんてお断り致します!
恋の攻防戦?
「リオル様には、僕という婚約者がいるのですが?」
「それはお前が勝手に言ってるだけだろ? リオルは俺と付き合ってるから、お前とは結婚しないんだけど?」
「いえ、僕たちは結婚する運命なのですが」
それを聞いたシズルくんは「運命? お前、そんなもん信じてんのか?」とミツキくんを見ている。
「そうです。僕たちば許嫁゙なので」
「許嫁だかなんだか知らないけど、俺とコイツは付き合ってるんだよ。俺たちの邪魔なするな」
「……どういうことですか、リオル様?」
ミツキくんの視線がシズルくんから私に向く。
「それは、その…っ」
なぜだか、ミツキくんの目が見れない。
「コイツ、お前と結婚する気はないらしいから。 残念だったな」
「し、シズルくん……!」
シズルくんは続けて「言っとくけど、俺の方がコイツのこと好きだから。そんな得体のしれないヤツと結婚するより、俺と一緒にいる方がコイツは幸せだと思うけどね」とミツキくんに向かって言ったのだった。
「そんなことはありません。 僕は五歳の時にリオル様の婚約者として選ばれた人間です。リオル様に相応しいのは、僕だけだと思いますが?」
しかしそれに対抗したミツキくんは、シズルくんに向かってそう話した。
「そうか? 俺の方が一瞬にいる時間は長かったから、リオルのことよく知ってるんだけど?」
抱きしめられたその身体の熱は熱くと、火照りそうになる。