【完結】私に許嫁なんていません! 結婚なんてお断り致します!


 私はマグカップをテーブルに置くと、「でも私、結婚する気はないから」と母に伝える。

「どうして? ミツキくんはいい人よ」

「ママ、ミツキくんに会ったの……?」

「ええ、何度も会ってるわ。 連絡もたまにしてるの」

「えっ!?」

 何度も会ってる……!? ちょ、ちょっとどういうこと!?

「ママ、どういうこと?」

「リオルの顔を見たいって言うから、たまにあなたの写真を送ったりしてるの」

「えっ!?」

 しゃ、写真!? 私のこと盗撮したのー!?

「私の写真、勝手に送ってるの!?」

「勝手にじゃないわよ?パパに確認取ってるもの」

「なんでパパ!? 私にじゃない普通!?」

 パパに許可とる必要あるの!? 

「ミツキくん、リオルのことかわいいって言ってくれてるのよ? 制服姿とか、寝顔とか、かわいいって。良かったわね」

「えっ……!?」

 無理無理っ! 恥ずかしすぎるっ!

「リオル、ミツキくんとの結婚、ママは大賛成だからね。ミツキくんならきっと、あなたを幸せにしてくれるわ」

「ちょっと待ってよ! 私、結婚するつもりはないって言ったじゃない」

「あら、どうして? 結婚して家庭に入ってくれたら、ママも安心よ」

「だって私、やりたいこともあるし」

「やりたいことがあるなら、家庭に入っても出来るでしょ?」
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