【完結】私に許嫁なんていません! 結婚なんてお断り致します!
ママはなんとしても、私をミツキくんと結婚させたいつもりらしい。 私は絶対にお断りっ!
「だって私、まだ十八だよ?」
と言ってみたのの、母は「もう十八よ? 結婚して幸せになるなら、早い方がいいわよ」と笑顔を見せる。
「え、でも……」
「もうすぐ高校も卒業するんだし、ちょうどいいタイミングなんじゃない?」
「……ママ」
ママの言いたいことはよくわかるけど、私はまだ結婚するつもりなんてない。
「あなたは大学の試験も落ちちゃったんだし、もう結婚するしかないんじゃない? また一浪して大学受験するつもりなの?」
母にそう言われて、私は思わず「それは……っ」と口ごもってしまう。
たしかに行きたい大学があったけど、試験には落ちてしまった。 どうしようかと思っていた時、ミツキさんが現れた。
母の言う通り、結婚するしかないのだろうか。
「あなたは結婚して幸せにしてくれる人がいるんだから、大学に行かずに結婚した方がいいんじゃない?」
母の言うこともわかるけど、それとこれとは別なのだ。
「……私、結婚はしないから」
母は真剣な顔で「リオル、どうして?」と聞いてくる。
「私がまだ結婚したくないの。……まだ十八だから、今やれることをたくさんやりたいの」
「ミツキくんは優しい人よ? リオルがやりたいことがあるなら、きっとミツキくんは叶えてくれるわ」
「ママ……」
結婚することが本当に幸せなのだろうか……。