死にたがりの姫に捧ぐ、永遠の愛。
ブラッドノエルの姫
__翌朝。
「ん... 。」
朝日が眩しくて目が覚める。
頭がぼーっとすること約数十秒。
昨日の夜のことを思い出す。
白夜の姫になることになって。
その後白夜に家まで送ってもらって。
明日の朝迎えに来る、って
言ってたっけ。
「ふわぁ... 。支度するかぁ... 。」
眠い中、身支度を始める。
ピンポーン。
支度途中に突然鳴り響いた軽い音。
...まさか。
玄関のドアを開けると、
予想通り白夜が立っていた。
「おはよ。」
「...いや、あのさ。今、5時半だよ?朝の。」
涼しそうな顔で挨拶した彼に怪訝な顔を向ける。
「...知ってるけど。なに。」
だからなんだよ、という風に少し眉をひそめた白夜。
...あ、白夜には常識的な時間帯
という概念が頭の辞書の中に登録されて
いないのかもしれない。うん。
「...家入って。もうちょっと準備かかるし。」
諦めて白夜をうちに入れる。
「マンションだから狭いけど。どーぞ。」
靴を脱いで家に上がる白夜。