隠し事がある方がドキドキするでしょ?




「ありがとね」


「いえ…。プライベートぐらい、ゆっくり気にせず過ごしたいですよね」


「あ、やっぱり僕のこと、分かる?」


「えっと…。長谷、律…さん。ですよね」




周りに人は居なかったけど、自然と声のボリュームを下げて確認した。


ニコッと笑ったということは、芸能人だ。




「僕のファン?」


「あ、特にそういうのは…。何かすみません。ファンの方が、夢があって良いですかね」


「じゃない方が良い。ファンの子だと、変に騒がれちゃって困るから。喜んでくれると嬉しいんだけどね。周りの人に迷惑かけちゃうから」



< 5 / 6 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop