クリスマスイブ
加奈子は駅に向かって歩き出した。

振り返ると、ショーウインドウの前で男が手を振っているのが見えた。

加奈子は大きく手を振り返し、再び駅のほうに歩き出した。

唇には男の指の感覚がまだ残っていた。

朝まで付き合っても良いかなと思った。

帰ってもどうせ、やることも無いんだ。

朝まで手伝っても、誰も何も言わない。

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