好きになったのは後ろの席の彼でした。
出会い

新しいクラス

「え、あんたまただめだったの?」
呆れたようにそう言ってくるのは私、麻生花恋(あそうかれん)の大大大親友の岡本彩葉(おかもといろは)。
彩葉は綺麗な腰まであるストレートの髪を後ろに流した。その仕草と同時に感じたシャンプーの香りを感じながら私はため息をもらした。
「麻生さんのことなんも知らないからって言われたの。そんなの今から知っていけばいいじゃない!と言おうと思ったけどしつこいのもどうかと思ってやめたわ。」
「好きならしつこくいけばいいじゃない」
呆れを通り越して面倒くさそうに言う彩葉に向かってべーっと舌をだす。
私は人よりも恋に落ちやすい恋愛体質なのだ。
そして性格的にすぐにアプローチし告白してしまうから今日から高校2年生になるというのに高校の失恋数は12回と記録を更新した。
失恋してもすぐに諦めて違う人を好きになれるからあまり気にしないのも恋に落ちやすい理由の一つな気がする。
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