少女と過保護ーズ!!続
それ、さっきも言ったよね?


"身代わり"


嘲りたっぷりの言葉。



あたしが?

誰の…?



目付きが自然と厳しくなる。


優さんの婚約者だというのは、心底どうでもいい。



「どういう意味?」


「まだわかってなかったの?とんだおバカさんだこと。コレを見なさいな」



井坂さんが立って、この部屋の電気のスイッチをいれた。


パッと明るくなる部屋は、暗いのに慣れた目には眩しすぎた。



「……っっ」


「ほら」



見ろ、と急かしてくる。


何を…とは言わなかった。


いや、言えなかった。



光に慣らすため、ゆっくり開けた目に飛び込んできたのは……。



「!!??」



声を出すことはおろか…息さえも出来ず、ただただソレを凝視する。



なん…なの…?

何……この部屋?



なんで、母が……。

母の写真が………。


こんなに……。



その部屋は

その部屋の壁は…。



あたしの母。

高遠寧々の写真で埋め尽くされていた……。
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