少女と過保護ーズ!!続
「勝手なことしやがって」



グイッと胸元の服を掴まれ上を向かされれば、憎悪のこもった目があたしを見下ろす。



この人はなんなんだろう。



八雲さんの、そして竜希さん、麻也、蓮くん、桂。



海斗さんに凛さんに花音さんに健さん、ケントさんに"黒豹"の皆。



皆と出逢って、たくさんの"愛情"と"親愛"の籠った視線を注いで貰ってきた。



だからわかる。



あたしを自分の"物"だと言うこの人の視線は、そういう感情が一切入ってはいない。


むしろ…。



「おぇ"ぇ"ぇ"ぇ"!!!!」



耐えきれず、吐いた。



優さんに向かって。



「汚ねぇっっ!!!!」



優さんは血相を変えて、あたしをベッドに突き飛ばした。



ケケケ。

ざまあみさら……せ。



口の中も、汗だくの体も全てが気持ち悪くて仕方がなかったけど。



痛みと熱さと怠さに限界だった、あたしはまた意識を失った。




八雲さん…。

皆…。
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