少女と過保護ーズ!!続
「真木」


「あ?」



疑問がある。



ワシの真剣な声に、真木が睨むようにまっすぐ視線を寄越してくる。



「アイツは……なんや?」



奇しくもハイジも同じことを思うとるとは知らんワシは問う。


暴走族から"姫"を奪うという無謀なことをやってのけるほど、ハイジに執着しとるのに、ワシが聞いとるなかで一度たりとも"名"を、ハイジの名を呼ばんかった。



アレ。コレ。ソレ。



異様や。


好きなもんの名は、大事に呼ぶやろ?


ワシも皆がおる前やとハニーなんて呼んどるが、二人っきりん時は呼ぶで?



愛情をたぁっぷり込めて…な。



コイツもそうや。



"ハイネ"



たくさんの愛情が込められてるんを、ワシは知っとる。



んで、ハイジがコイツを呼ぶんにも。



それなのに、アイツのは愛情とは正反対…むしろ。



「アイツは…」


「待て」


「?」


「!?」
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