鈴の願いが鳴るころに誓いを
気づいたときには僕はその言葉を声に出していた。
でも彼女には聞こえていない
それが安心したり切なかったり
涼乃さんは瞳をゆらゆらと揺らしていて僕にはなぜか泣きそうに見えて咄嗟に抱きしめてしまった
そんな顔をしてほしくなくて、その顔を僕以外の誰にも見られたくなくて

涼乃さんは強い力で僕を抱きしめ返してくれたその手はかすかに震えていた
しばらくそこには2人、僕らだけがいた
1人ぼっちの2人が
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