<外伝>政略結婚した夫の愛人は私の専属メイドだったので離婚しようと思います
レベッカ一行の世界漫遊の旅 4 (母を求めて?千里? 19)
「先ほどはびっくりしましたよ。まさかレベッカ様がサミュエル王子の顔に近づくなんて」
何故かホッとした様子のナージャさん。
「え? どうしてですか?」
「まぁ確かにあれはサミュエル王子が勘違いしても仕方なかったかもしれないねぇ。あれではまるで彼にキスをしようとしているとしか思えないからな」
セネカさんの言葉に思わず固まる。
え……? キ……キスッ!?
「な、何ですか!? その話はっ!?」
思わず身体が硬直する。
「事情が分からない人は驚くかも知れませんね。尤も私はレベッカ様のことなら何でも分かりますから、暗示をかけようとしていることはすぐに察しがつきましたけれどね」
「そ、そんなっ! あ、あれはサミュエル王子に催眠暗示をかける為だったんですよ!? わ、私からキスなんて……するはずないじゃないですかぁっ!?」
顔を真っ赤にして反論する。
「う〜ん……確かにレベッカ様にはその気は無いのかも知れないけれど、サミュエル王子は完全に勘違いしていたね」
「そうですね。現に顔を真っ赤にされていましたから」
セネカさんとナージャさんが交互に頷く。
た、確かにあの時サミュエル王子は顔を真っ赤にさせていたけれども……。
思わず羞恥で身体がブルブル震えてしまう。
「どうかされましたか? レベッカ様」
ミラージュが尋ねてきた。
「た、た、大変よ! サミュエル王子は私が自分にキスしてくると思ったのよね? しかも目を開けさせた状態で……っ!」
「え、ええ……あの様子ではそうなりますよね……」
「いやああああっ!な、な、何てことなのっ!い、今すぐもう一度暗示をかけなくちゃっ!」
そして私は意識を失っているサミュエル王子の顔を両手で挟み込み、再び暗示を掛ける為にググッと顔を近づけた瞬間。
パチッ
再びサミュエル王子が目を開けた。私とサミュエル王子はまるでまつ毛が触れそうな位の至近距離。
「レ、レベッカ……き、君はまた……?」
再び顔が真っ赤に染まるサミュエル王子。
「キャアアアッ! すべて忘れて眠って下さいっ!」
すると……。
コテン
一瞬で眠りにつくサミュエル王子に私は急いで記憶操作を行い……ようやく一息着いたところでセネカさんを見た。
「セネカさん……」
「な、何だい? レベッカ様……と言うか、目が怖いんだが……どうしてそんな目で私を見るのかな?」
引きつった笑みを浮かべながら私を見るセネカさん。
「何を言ってるんですかっ! そもそもセネカさんがサミュエル王子の前で余計な事を話そうとしたばかりにこんなに苦労する羽目になったんじゃないですかっ!?」
私は興奮のあまり、偉大なドラゴンのセネカさんに食って掛かっていた。
「ええ、そうですっ! 何もかもお父様のせいですっ! 本当に役立たずのうえ問題ばかり起こして……いい加減に追い出しますわよっ!?」
ここぞとばかりにミラージュも参戦? してくる。
「お、お、落ち着けっ! そ、そうだ。今から私も君たちの役に立てそうだぞっ!? ドラゴンの力が戻ったのお陰でレベッカ様の母親を探せそうなんだっ!」
「「「何ですって!?」」」
私とミラージュ、ナージャさんの声がハモった――
何故かホッとした様子のナージャさん。
「え? どうしてですか?」
「まぁ確かにあれはサミュエル王子が勘違いしても仕方なかったかもしれないねぇ。あれではまるで彼にキスをしようとしているとしか思えないからな」
セネカさんの言葉に思わず固まる。
え……? キ……キスッ!?
「な、何ですか!? その話はっ!?」
思わず身体が硬直する。
「事情が分からない人は驚くかも知れませんね。尤も私はレベッカ様のことなら何でも分かりますから、暗示をかけようとしていることはすぐに察しがつきましたけれどね」
「そ、そんなっ! あ、あれはサミュエル王子に催眠暗示をかける為だったんですよ!? わ、私からキスなんて……するはずないじゃないですかぁっ!?」
顔を真っ赤にして反論する。
「う〜ん……確かにレベッカ様にはその気は無いのかも知れないけれど、サミュエル王子は完全に勘違いしていたね」
「そうですね。現に顔を真っ赤にされていましたから」
セネカさんとナージャさんが交互に頷く。
た、確かにあの時サミュエル王子は顔を真っ赤にさせていたけれども……。
思わず羞恥で身体がブルブル震えてしまう。
「どうかされましたか? レベッカ様」
ミラージュが尋ねてきた。
「た、た、大変よ! サミュエル王子は私が自分にキスしてくると思ったのよね? しかも目を開けさせた状態で……っ!」
「え、ええ……あの様子ではそうなりますよね……」
「いやああああっ!な、な、何てことなのっ!い、今すぐもう一度暗示をかけなくちゃっ!」
そして私は意識を失っているサミュエル王子の顔を両手で挟み込み、再び暗示を掛ける為にググッと顔を近づけた瞬間。
パチッ
再びサミュエル王子が目を開けた。私とサミュエル王子はまるでまつ毛が触れそうな位の至近距離。
「レ、レベッカ……き、君はまた……?」
再び顔が真っ赤に染まるサミュエル王子。
「キャアアアッ! すべて忘れて眠って下さいっ!」
すると……。
コテン
一瞬で眠りにつくサミュエル王子に私は急いで記憶操作を行い……ようやく一息着いたところでセネカさんを見た。
「セネカさん……」
「な、何だい? レベッカ様……と言うか、目が怖いんだが……どうしてそんな目で私を見るのかな?」
引きつった笑みを浮かべながら私を見るセネカさん。
「何を言ってるんですかっ! そもそもセネカさんがサミュエル王子の前で余計な事を話そうとしたばかりにこんなに苦労する羽目になったんじゃないですかっ!?」
私は興奮のあまり、偉大なドラゴンのセネカさんに食って掛かっていた。
「ええ、そうですっ! 何もかもお父様のせいですっ! 本当に役立たずのうえ問題ばかり起こして……いい加減に追い出しますわよっ!?」
ここぞとばかりにミラージュも参戦? してくる。
「お、お、落ち着けっ! そ、そうだ。今から私も君たちの役に立てそうだぞっ!? ドラゴンの力が戻ったのお陰でレベッカ様の母親を探せそうなんだっ!」
「「「何ですって!?」」」
私とミラージュ、ナージャさんの声がハモった――