<外伝>政略結婚した夫の愛人は私の専属メイドだったので離婚しようと思います
ある娼婦の物語 2
「私をここで働かせるなんて、どういうことなのよっ!? ハッ! も、もしかして私は売られてしまったの? アレックス王子が私を娼婦として売ったのねっ!?」
なんて酷いっ! さぞかし高値で私を売り払ったに違いない。そのお金でレベッカを探しに行く旅の費用にあてたに違いない。
「いや? あんたは売られちゃいないわよ。だってねぇ……お客に人気が出るタイプの娘は清楚な雰囲気の娘なのだから。あんたみたいなアバズレっぽい女は正直人気がないんだよ」
「だ、誰がアバズレよっ! 酷いじゃないの! これでも私は侯爵令嬢だったのよっ!」
ビッグマムのあまりの物言いにプライドが傷つけられた。
「へぇ〜そういや、あんたをここに捨てていった連中も自分たちを王族だと言っていたけどとてもそうは見えなかったね。あんた達は本当に揃いも揃ってホラ吹きばかりじゃないか」
そしてビッグマムはタバコの煙を人の顔に吹き付けてきた。
「ゴホッゴホッ! ちょ、ちょっと何するのよ! 煙たいじゃないの!」
咳き込みながら手で煙をバタバタ払う。
「所であんた……名前は何ていうんだい?」
「私? リーゼロッテよ」
「ふ〜ん……言いにくい名前だねぇ」
「ちょっと! どこが言いにくいのよっ!」
「まぁいいわ。今日からあんたはロッテよ。そう名乗りなさい。」
「え……? 何よ、それ」
「何だい、文句を言うんじゃないよ。今夜から早速お客を取ってもらうから、取りあえず部屋に案内してやるよ」
「お客……? お客って……?」
「はぁ? ここは娼館だって言ってるだろう? だったらお客と何をするか位分かりきっているだろう?」
ビッグマムの言葉に耳を疑った。
「ちょ、ちょっと待ってよ! まさか私に見知らぬ男と寝ろって言ってるのっ!?」
「ああ、そうだよ。大体あんた生娘じゃないんだろう? ここへあんたを連れてきた男が言ったんだよ。この女は仕込みの必要など全くない。男とみれば誰にでも簡単に股を開くようなアバズレ女で、最近は欲求不満の塊だから喜んで男の相手をするぞ? ってね」
「な、何ですってっ!? ほ、本当にアレックス王子がそんな事を言ったのっ!?」
信じられないっ! 恋人である私の事をそんな風に言うなんてっ!
「あの男の名前なんか知らないよ。でもあんたをここへ運んできた男たちが言ってたんだよ。あんたは色欲に狂った女で欲求不満がピークに達しているはずだって。そうなんだろう?」
ビッグマムがすごんできた。
「そ、それは……」
確かにアレックス王子は私がいくら迫っても相手にはしてくれなかった。
「喜んでここで娼館で働いてくれるんだろう? あんたならあっという間にナンバーワンに上り詰めるはずだって言ってたくらいなんだから」
「え……? アレックス王子がそんなことを?」
「ああ、そうだよ。あんたなら頂点を目指せるってね」
ビッグマムの言葉に段々その気にさせられてきた。
「そう……つまり、私はテクニシャンということなのね。分かったわ! 沢山客を取って頂点を目指してやるわっ!」
こうしてロッテと名乗った私は娼婦となり、お客を沢山取って徐々に知名度が上がっていった――
なんて酷いっ! さぞかし高値で私を売り払ったに違いない。そのお金でレベッカを探しに行く旅の費用にあてたに違いない。
「いや? あんたは売られちゃいないわよ。だってねぇ……お客に人気が出るタイプの娘は清楚な雰囲気の娘なのだから。あんたみたいなアバズレっぽい女は正直人気がないんだよ」
「だ、誰がアバズレよっ! 酷いじゃないの! これでも私は侯爵令嬢だったのよっ!」
ビッグマムのあまりの物言いにプライドが傷つけられた。
「へぇ〜そういや、あんたをここに捨てていった連中も自分たちを王族だと言っていたけどとてもそうは見えなかったね。あんた達は本当に揃いも揃ってホラ吹きばかりじゃないか」
そしてビッグマムはタバコの煙を人の顔に吹き付けてきた。
「ゴホッゴホッ! ちょ、ちょっと何するのよ! 煙たいじゃないの!」
咳き込みながら手で煙をバタバタ払う。
「所であんた……名前は何ていうんだい?」
「私? リーゼロッテよ」
「ふ〜ん……言いにくい名前だねぇ」
「ちょっと! どこが言いにくいのよっ!」
「まぁいいわ。今日からあんたはロッテよ。そう名乗りなさい。」
「え……? 何よ、それ」
「何だい、文句を言うんじゃないよ。今夜から早速お客を取ってもらうから、取りあえず部屋に案内してやるよ」
「お客……? お客って……?」
「はぁ? ここは娼館だって言ってるだろう? だったらお客と何をするか位分かりきっているだろう?」
ビッグマムの言葉に耳を疑った。
「ちょ、ちょっと待ってよ! まさか私に見知らぬ男と寝ろって言ってるのっ!?」
「ああ、そうだよ。大体あんた生娘じゃないんだろう? ここへあんたを連れてきた男が言ったんだよ。この女は仕込みの必要など全くない。男とみれば誰にでも簡単に股を開くようなアバズレ女で、最近は欲求不満の塊だから喜んで男の相手をするぞ? ってね」
「な、何ですってっ!? ほ、本当にアレックス王子がそんな事を言ったのっ!?」
信じられないっ! 恋人である私の事をそんな風に言うなんてっ!
「あの男の名前なんか知らないよ。でもあんたをここへ運んできた男たちが言ってたんだよ。あんたは色欲に狂った女で欲求不満がピークに達しているはずだって。そうなんだろう?」
ビッグマムがすごんできた。
「そ、それは……」
確かにアレックス王子は私がいくら迫っても相手にはしてくれなかった。
「喜んでここで娼館で働いてくれるんだろう? あんたならあっという間にナンバーワンに上り詰めるはずだって言ってたくらいなんだから」
「え……? アレックス王子がそんなことを?」
「ああ、そうだよ。あんたなら頂点を目指せるってね」
ビッグマムの言葉に段々その気にさせられてきた。
「そう……つまり、私はテクニシャンということなのね。分かったわ! 沢山客を取って頂点を目指してやるわっ!」
こうしてロッテと名乗った私は娼婦となり、お客を沢山取って徐々に知名度が上がっていった――