<外伝>政略結婚した夫の愛人は私の専属メイドだったので離婚しようと思います
レベッカ一行の世界漫遊の旅 5 (ついに……再会!? 5 )
「どんな場所か分かったのですかっ!?」
私は男色家船長に勢いよく尋ねた。
「ああ、ここは完全に陸の孤島だってことがな!」
「何ですか? それは占いですでに出ていますよ?」
「ああ。そうだ。私が探し当てたのだからな」
ナージャさんとセネカさんが不機嫌そうに男色家船長を見る。
「分ってるって。俺が言いたいことはそういうことじゃないんだよ。この島はな……進出規模な島なんだよ。信じられるか? この島は目に見えているのに決して上陸することが出来ない不思議な島なんだ。何か結界でも貼られているのか、ある一定の距離以上島に近づけないんだよ。目に見えているのに、確かに存在しているのに決して上陸出来ない島であり……しかも時には姿を消してしまう不思議な島なのだ。そこでこの島はこう呼ばれるようになった。幻の島『ハルシオン』ってな」
「幻の島……『ハルシオン』……」
私は口の中で小さく呟いた。
「船長、他にこの島のことについて何か知っていることは無いか?」
セネカさんが尋ねる。
「おお! いいぜっ! あんたの頼みなら何だってしてやるっ!」
男色家船長は頬を赤く? 染めると海図に乗っている『ハルシオン』の場所を指さした。
「いいか? この島は普段は絶対に近づくことは出来ないが……船員仲間たちから聞いた耳寄りな話があるんだ」
「どんな話だ?」
サミュエル王子が先を促す。
「ああ、実はこの島付近は海流が荒くてな……よく難破する船が続出する危険な場所にあるんだよ」
「な、何だってっ!? そんな荒れている場所に船で行こうものなら、きっと俺はすぐに船酔いを起こしてしまうぞっ!」
船酔いしやすいサミュエル王子が悲痛な声をあげる。
「ええ、私もですわっ!」
ミラージュが負けじと声を張り上げた。
「おいおい‥‥…気にするのはそこじゃないだろう? むしろ気にするべきは船が難破する事だろう? まぁ……別にいいがな。それで問題はここからだ。この島付近で遭難した船乗りたちは全員助かっているのだが……それが目も眩むような美しい金髪美女に助けられたそうなんだよ。気付けば見知らぬ島で命を救われて、次に目を覚ませばいつの間にか元通りの船の上だった……とか、全く訳の分からない話だよ」
その話に私とミラージュは顔を見会わせて頷いた。
「間違いないわね……」
「ええ、そうですわね」
きっとこの島にお母様がいるのだ。お父様がこの島にお母様を閉じ込めてしまったに違いない。
「お願いですっ! どうかこの島へ連れて行って下さいっ! もし連れて行って下さるなら……この人を好きにしていいですからっ!」
私はセネカさんを指さし、男色家船長に懇願した――
私は男色家船長に勢いよく尋ねた。
「ああ、ここは完全に陸の孤島だってことがな!」
「何ですか? それは占いですでに出ていますよ?」
「ああ。そうだ。私が探し当てたのだからな」
ナージャさんとセネカさんが不機嫌そうに男色家船長を見る。
「分ってるって。俺が言いたいことはそういうことじゃないんだよ。この島はな……進出規模な島なんだよ。信じられるか? この島は目に見えているのに決して上陸することが出来ない不思議な島なんだ。何か結界でも貼られているのか、ある一定の距離以上島に近づけないんだよ。目に見えているのに、確かに存在しているのに決して上陸出来ない島であり……しかも時には姿を消してしまう不思議な島なのだ。そこでこの島はこう呼ばれるようになった。幻の島『ハルシオン』ってな」
「幻の島……『ハルシオン』……」
私は口の中で小さく呟いた。
「船長、他にこの島のことについて何か知っていることは無いか?」
セネカさんが尋ねる。
「おお! いいぜっ! あんたの頼みなら何だってしてやるっ!」
男色家船長は頬を赤く? 染めると海図に乗っている『ハルシオン』の場所を指さした。
「いいか? この島は普段は絶対に近づくことは出来ないが……船員仲間たちから聞いた耳寄りな話があるんだ」
「どんな話だ?」
サミュエル王子が先を促す。
「ああ、実はこの島付近は海流が荒くてな……よく難破する船が続出する危険な場所にあるんだよ」
「な、何だってっ!? そんな荒れている場所に船で行こうものなら、きっと俺はすぐに船酔いを起こしてしまうぞっ!」
船酔いしやすいサミュエル王子が悲痛な声をあげる。
「ええ、私もですわっ!」
ミラージュが負けじと声を張り上げた。
「おいおい‥‥…気にするのはそこじゃないだろう? むしろ気にするべきは船が難破する事だろう? まぁ……別にいいがな。それで問題はここからだ。この島付近で遭難した船乗りたちは全員助かっているのだが……それが目も眩むような美しい金髪美女に助けられたそうなんだよ。気付けば見知らぬ島で命を救われて、次に目を覚ませばいつの間にか元通りの船の上だった……とか、全く訳の分からない話だよ」
その話に私とミラージュは顔を見会わせて頷いた。
「間違いないわね……」
「ええ、そうですわね」
きっとこの島にお母様がいるのだ。お父様がこの島にお母様を閉じ込めてしまったに違いない。
「お願いですっ! どうかこの島へ連れて行って下さいっ! もし連れて行って下さるなら……この人を好きにしていいですからっ!」
私はセネカさんを指さし、男色家船長に懇願した――