<外伝>政略結婚した夫の愛人は私の専属メイドだったので離婚しようと思います
レベッカ一行の世界漫遊の旅 5 (ついに…再会?! 18)
「あら、何でしょうね? あの小汚い人達は。それにあの女性たち……身なりを整えればそれなりに美しいと思うのですが、まるで浮浪者のようななりですね。大体あの毛むくじゃら男は何でしょう? かなり鍛え上げられたマッチョマンではありますが……あれでは、はっきり言って駄目ですよ。あの姿は私から言わせると……犯罪ですっ!」
「は、犯罪……」
そうか、あまりにも小汚い身なりは犯罪に近いのか……けれど……。
「あ、あのナージャさん。あの毛むくじゃらな男性に覚えはありませんか?」
「う〜ん……生憎、私の許容範囲外なので分かりませんね。関わりたくないタイプと知り合いにはならないタイプなので」
「そうですか……」
駄目だ、ナージャさんの記憶からはあの4人の姿は完全に消え去っているようだ。
けれど私は忘れない。
何故ならあの人達は……っ!!
「どうしたのですかレベッカ様。何だか先ほどから顔色が悪いようですよ? ひょっとして飢えの限界にきてしまったのではないですか?」
ナージャさんが心配そうに声をかけてくる。
「い、いえ……大丈夫です。私は平気ですから」
いや、これは平気どころではない。
今、必死で叫び出したいのを堪えているくらいなのだから。
な、何故……お父様とお姉様たちがこの島に……? ひょっとして私がお母様を探していることに勘づき、先回りを……?
まずい!
このままでは非常にまずいっ!
アレックス王子たちに見つかるよりは10倍はマシかもしれないけれど、それでも絶対に捕まりたくない!
何しろジョセフィーヌお姉さまは何故かは分からないけれど、私の監禁をもくろんでいるのだから――!
「それより、レベッカ様。いつまでこの茂みの中に隠れているのですか? あそこで皆が楽しそうにバーベキューをしておりますよ?行って仲間に入れてもらいましょうよ。お腹すいているんですよね?」
何も知らないナージャさんはあろうことか、広場に近付いて行こうとしている。
「だ、駄目ですっ! ナージャさんっ!!」
慌ててナージャさんの袖を引っ張って引き留める私。
「どうしたのですか?」
「そ、そんな私達だけで美味しいバーベキュー料理を味わうなんて贅沢出来ませんよ。何しろ私達には、ミラージュやサミュエル王子、それにセネカさんもいるんですから! ほ、ほら。それにひょっとすると、もう皆の体調も良くなっているかもしれないし……と、とりあえず戻りましょう!」
こんないつ見つかるかも分からないような場所で事情を説明するなんて真似、出来っこない!
「そうですね……言われて見れば確かにそうかもしれないですね。それなら一度戻りましょうか?」
ナージャさんが納得してくれた。
「はい! そ、それでは急いで戻りましょう……」
それぞれロミオとレティオにまたがり、踵を返してミラージュたちの元へ戻ろうとしたその時……。
「あれ!? おーい! 嬢ちゃんたち! 何処へ行くんだ? こっちへ来いよ!」
男色家船長が私たちの姿を見つけ、声を張り上げた――!
「は、犯罪……」
そうか、あまりにも小汚い身なりは犯罪に近いのか……けれど……。
「あ、あのナージャさん。あの毛むくじゃらな男性に覚えはありませんか?」
「う〜ん……生憎、私の許容範囲外なので分かりませんね。関わりたくないタイプと知り合いにはならないタイプなので」
「そうですか……」
駄目だ、ナージャさんの記憶からはあの4人の姿は完全に消え去っているようだ。
けれど私は忘れない。
何故ならあの人達は……っ!!
「どうしたのですかレベッカ様。何だか先ほどから顔色が悪いようですよ? ひょっとして飢えの限界にきてしまったのではないですか?」
ナージャさんが心配そうに声をかけてくる。
「い、いえ……大丈夫です。私は平気ですから」
いや、これは平気どころではない。
今、必死で叫び出したいのを堪えているくらいなのだから。
な、何故……お父様とお姉様たちがこの島に……? ひょっとして私がお母様を探していることに勘づき、先回りを……?
まずい!
このままでは非常にまずいっ!
アレックス王子たちに見つかるよりは10倍はマシかもしれないけれど、それでも絶対に捕まりたくない!
何しろジョセフィーヌお姉さまは何故かは分からないけれど、私の監禁をもくろんでいるのだから――!
「それより、レベッカ様。いつまでこの茂みの中に隠れているのですか? あそこで皆が楽しそうにバーベキューをしておりますよ?行って仲間に入れてもらいましょうよ。お腹すいているんですよね?」
何も知らないナージャさんはあろうことか、広場に近付いて行こうとしている。
「だ、駄目ですっ! ナージャさんっ!!」
慌ててナージャさんの袖を引っ張って引き留める私。
「どうしたのですか?」
「そ、そんな私達だけで美味しいバーベキュー料理を味わうなんて贅沢出来ませんよ。何しろ私達には、ミラージュやサミュエル王子、それにセネカさんもいるんですから! ほ、ほら。それにひょっとすると、もう皆の体調も良くなっているかもしれないし……と、とりあえず戻りましょう!」
こんないつ見つかるかも分からないような場所で事情を説明するなんて真似、出来っこない!
「そうですね……言われて見れば確かにそうかもしれないですね。それなら一度戻りましょうか?」
ナージャさんが納得してくれた。
「はい! そ、それでは急いで戻りましょう……」
それぞれロミオとレティオにまたがり、踵を返してミラージュたちの元へ戻ろうとしたその時……。
「あれ!? おーい! 嬢ちゃんたち! 何処へ行くんだ? こっちへ来いよ!」
男色家船長が私たちの姿を見つけ、声を張り上げた――!