<外伝>政略結婚した夫の愛人は私の専属メイドだったので離婚しようと思います
レベッカ一行の世界漫遊の旅 3 (ノマード王国の旅 17 )
「それにしても当たる占い師ってどこにいるんでしょうね~」
2人でオアシスの町を歩きながらミラージュが話しかけてきた。
「ええ。そうねぇ……とりあえずお店をやってる人に聞いてみるのはどうかしら?」
町の中は露店が立ち並び、買い物客や行商人で賑わっていた。彼らは皆暑さと日差し避けのマントを身につけている。フフ……こういう普段お目にかかれないような衣装を着た人たちを目にする事が出来るのも旅の醍醐味だよね~。
あ、あのフルーツおいしそう!
「ねぇねぇ。ミラージュ。あの露店で売ってるフルーツ、とっても美味しそうだと思わない?」
ミラージュのマントを引っ張りながら露店を指さした。そこにはタープテントの下で棚の上にずらりと並べられた色とりどりのフルーツが売られていた。
「まあ、おいしそうですね。食べに行きませんか? レベッカ様」
「ええ、行きましょ!」
私達はフルーツ屋台へ向かった。
その屋台はおばあさんがお店番をしていた。
「こんにちは、美味しそうなフルーツですね」
屋台に前に行くとおばあさんに挨拶をした。
「おやまぁ……これはまたべっぴんさん達なお客さんだわ」
「本当ですか? ありがとうございます」
私は笑顔で挨拶する。
「恐れ入ります」
ミラージュはあまり表情を変えずに頭を下げる。ミラージュはドラゴンだからあまり容姿を褒められても嬉しいとは感じないらしい。何だか勿体ない。ミラージュだって美人なのに。
「あの、このフルーツ1つずつ下さい」
わたしはあざやかなオレンジ色の手のひらサイズのフルーツを指差した。
「ああ、はい。『キトルス』ですね? はい、どうぞ。銅貨2枚になります」
「お願いします」
ミラージュはお財布から銅貨2枚を渡した。私達はポケットに『キトルス』をしまうと、さらにおばあさんに尋ねた。
「あの、お聞きしたいのですけどこの町で一番当たる占い師を探しているのですけどご存知ですか?」
「占い師ですか? う〜ん…そうだ、ナージャがよく当たると評判だよ」
「ナージャさんですか? その占い師さんは何処にいますか?」
私は身を乗り出して尋ねた。
「ナージャはオアシスの中心にある水場の近くにテント小屋があるんだけど、そこで水晶玉占いをやってるよ。ただ彼女はきまぐれだからね〜余程数奇な運命を持つ人物しか視てくれないんだよ」
「まぁ! それなら大丈夫ですわ。何と言ってもこの私はドラゴ……ムゴッ!」
私は慌ててミラージュの口を手で塞いだ。ミラージュがドラゴンだと口走らせるわけにはいかない。もしバレたらミラージュは見世物小屋へ、そして私達は拘束されてしまうかもしれない。
「ありがとうございます! では早速尋ねてみることにします。さぁ、行きましょう。ミラージュ」
そして私はミラージュを引きずるようその場を後にした。
****
おばあさんに言われた通り、私達は水場へ行ってみた。このオアシスの水場はまるで湖のような大きさで、この水場を中心に町が形成されている。
「ここが町の中心なのね〜確かに大きな店が立ち並んでいるわ」
ミラージュとキョロキョロしながら町の中心部を歩いていると。行列が出来ているテントを発見した。
「あら、あの行列は何でしょう?」
視力の良いミラージュがいち早く発見した。
「気になるわね……行ってみましょう!」
「はい、レベッカ様」
「すみません」
2人で行列の最後尾に並んでいるおじさんに近づくと声をかけた――
2人でオアシスの町を歩きながらミラージュが話しかけてきた。
「ええ。そうねぇ……とりあえずお店をやってる人に聞いてみるのはどうかしら?」
町の中は露店が立ち並び、買い物客や行商人で賑わっていた。彼らは皆暑さと日差し避けのマントを身につけている。フフ……こういう普段お目にかかれないような衣装を着た人たちを目にする事が出来るのも旅の醍醐味だよね~。
あ、あのフルーツおいしそう!
「ねぇねぇ。ミラージュ。あの露店で売ってるフルーツ、とっても美味しそうだと思わない?」
ミラージュのマントを引っ張りながら露店を指さした。そこにはタープテントの下で棚の上にずらりと並べられた色とりどりのフルーツが売られていた。
「まあ、おいしそうですね。食べに行きませんか? レベッカ様」
「ええ、行きましょ!」
私達はフルーツ屋台へ向かった。
その屋台はおばあさんがお店番をしていた。
「こんにちは、美味しそうなフルーツですね」
屋台に前に行くとおばあさんに挨拶をした。
「おやまぁ……これはまたべっぴんさん達なお客さんだわ」
「本当ですか? ありがとうございます」
私は笑顔で挨拶する。
「恐れ入ります」
ミラージュはあまり表情を変えずに頭を下げる。ミラージュはドラゴンだからあまり容姿を褒められても嬉しいとは感じないらしい。何だか勿体ない。ミラージュだって美人なのに。
「あの、このフルーツ1つずつ下さい」
わたしはあざやかなオレンジ色の手のひらサイズのフルーツを指差した。
「ああ、はい。『キトルス』ですね? はい、どうぞ。銅貨2枚になります」
「お願いします」
ミラージュはお財布から銅貨2枚を渡した。私達はポケットに『キトルス』をしまうと、さらにおばあさんに尋ねた。
「あの、お聞きしたいのですけどこの町で一番当たる占い師を探しているのですけどご存知ですか?」
「占い師ですか? う〜ん…そうだ、ナージャがよく当たると評判だよ」
「ナージャさんですか? その占い師さんは何処にいますか?」
私は身を乗り出して尋ねた。
「ナージャはオアシスの中心にある水場の近くにテント小屋があるんだけど、そこで水晶玉占いをやってるよ。ただ彼女はきまぐれだからね〜余程数奇な運命を持つ人物しか視てくれないんだよ」
「まぁ! それなら大丈夫ですわ。何と言ってもこの私はドラゴ……ムゴッ!」
私は慌ててミラージュの口を手で塞いだ。ミラージュがドラゴンだと口走らせるわけにはいかない。もしバレたらミラージュは見世物小屋へ、そして私達は拘束されてしまうかもしれない。
「ありがとうございます! では早速尋ねてみることにします。さぁ、行きましょう。ミラージュ」
そして私はミラージュを引きずるようその場を後にした。
****
おばあさんに言われた通り、私達は水場へ行ってみた。このオアシスの水場はまるで湖のような大きさで、この水場を中心に町が形成されている。
「ここが町の中心なのね〜確かに大きな店が立ち並んでいるわ」
ミラージュとキョロキョロしながら町の中心部を歩いていると。行列が出来ているテントを発見した。
「あら、あの行列は何でしょう?」
視力の良いミラージュがいち早く発見した。
「気になるわね……行ってみましょう!」
「はい、レベッカ様」
「すみません」
2人で行列の最後尾に並んでいるおじさんに近づくと声をかけた――