魅惑の航空王は最愛の元妻を取り戻したい
 一緒に帰れなくて切なかったのも、たくさん抱きしめてほしいのも本心。今度はふざけずに言うと、彼は驚いたように目を見開いた後、私の望み通りに強くしっかりと抱きしめた。

「君はいつも可愛いけど、こうやって甘えられるとたまらないな。俺はぎゅっとするだけじゃ足りないよ。丸ごと食べたいくらいだ」

 耳元で欲求を我慢するような声が響き、お腹の奥のほうがきゅんと締めつけられる。甘い言葉で溶かされる幸せをもっと感じたくて、抱きしめ返しながら了承する。

「……好きなだけ、どうぞ」

 ぴくりと反応した彼が、少し身体を離して妖艶に微笑んだ。その瞳には、抑えるのをやめた情欲が溢れている。

「じゃあ、食べ頃になるまでじっくり熟さないとな。……ああ、もうすでに熟れているか」
「ん……っ」

 スカートの中に侵入してきた指がショーツの隙間から差し込まれ、すでに熱くなっているそこを優しくなぞった。甘い声が漏れる唇をキスで塞がれ、もう片方の手がブラウスをたくし上げる。

 果物の皮を剥くかのごとく下着を外した彼は、露わになった実にかぶりついた。敏感な先端を舌で味わいながら、スカートの中で巧みに指を動かされると、どこもかしこも気持ちよくて理性を保っていられない。

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