航空王はママとベビーを甘い執着愛で囲い込む【大富豪シリーズ】
小さく頷いた羽澄さんは、興味津々な様子で私たちを観察している郁代さんにも目をやり、凛とした笑みを向ける。
「いつも空港を綺麗にしてくれてありがとうございます。お互い頑張りましょう」
労いの言葉をかけた彼に、郁代さんはぴんと背筋を伸ばして「は、はいっ!」と元気よく答えた。そして、私を一瞥して歩き出す彼を、うっすら頬を赤らめぽうっとした顔で見送る。
……またしても偶然会ってしまった。けれど、お互いに意識していなかっただけで、これまでも実はここですれ違っていたんだろうな。
顔が見られてちょっぴり嬉しく思った時、肩をがしっと勢いよく掴まれてギョッとする。
「めめめ芽衣子ちゃん、なんで!? なんであのイケメンキャプテンに名前で呼ばれてんの!?」
「えぇーっと……」
興奮気味の郁代さんに迫られ、タジタジになってしまう。とりあえず今は至急仕事に戻らなければいけないので、話は休憩の時にしましょうとなんとか彼女を落ち着かせた。
そして迎えた休憩時間、いつもは休憩室で過ごすのだが、他の人にはあまり聞かれたくないので場所を変えることにした。近くにある展望デッキに行き、そこのベンチに座ってお弁当を食べながら一から話す。
「いつも空港を綺麗にしてくれてありがとうございます。お互い頑張りましょう」
労いの言葉をかけた彼に、郁代さんはぴんと背筋を伸ばして「は、はいっ!」と元気よく答えた。そして、私を一瞥して歩き出す彼を、うっすら頬を赤らめぽうっとした顔で見送る。
……またしても偶然会ってしまった。けれど、お互いに意識していなかっただけで、これまでも実はここですれ違っていたんだろうな。
顔が見られてちょっぴり嬉しく思った時、肩をがしっと勢いよく掴まれてギョッとする。
「めめめ芽衣子ちゃん、なんで!? なんであのイケメンキャプテンに名前で呼ばれてんの!?」
「えぇーっと……」
興奮気味の郁代さんに迫られ、タジタジになってしまう。とりあえず今は至急仕事に戻らなければいけないので、話は休憩の時にしましょうとなんとか彼女を落ち着かせた。
そして迎えた休憩時間、いつもは休憩室で過ごすのだが、他の人にはあまり聞かれたくないので場所を変えることにした。近くにある展望デッキに行き、そこのベンチに座ってお弁当を食べながら一から話す。