『異質のススメ』他人と違っているから個性、変わっているから貴重。
 天気がイマイチなので洗濯は止めて、コーヒーをお供にミュージックタイムを過ごすことにした。
 今日のパートナーは、秋の気配を先取りして『哀愁のヨーロッパ』を選んだ。
 原題は『EUROPA』
 EUROPEAN JAZZ TRIOが2000年にオランダで録音した名盤。
 
 ジャケットの写真が美しい。
 枯葉の舞い散るアムステルダムの公園だろうか、老婆とその娘らしき2人の後姿と影が冬になる前の静寂を伝えている。
 実はジャケ買いしたのだ。
 アルバムデザインの素晴らしいCDに外れはないと信じているので一目惚れをして即買いをしたのだが、正解だった。
 それ以来今日まで秋の定番になっている。
 
 タイトルナンバーが始まり、ゲスト・ギタリストとして参加している『ジェシ・ヴァン・ルーラー』の音色が聞こえてきた。
 サンタナの演奏で大ヒットした曲をジャズにアレンジして軽快に演奏している。
 
 2曲目からはピアノトリオの演奏が続き、うっとりとして聴いていると、大好きな曲が始まった。『THANK YOU FOR THE MUSIC』
 スウェーデンの4人組、ABBAが歌って大ヒットした曲。
 40年近く前の曲なのにまったく古さを感じない。
 それに完全にジャズになっているので、あの有名なメロディーが出てくるまではアバの曲だとはわからない。
 だからこそサビになると頬が緩んでしまうのだが、もちろん演奏自体が素晴らしく、特に間奏のピアノソロはスウィングしていて、極上の世界へ連れて行ってくれる。

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