スイーツ🍰ラブ〜幼馴染からのプロポーズ!?実は溺愛されてました〜
3・ケーキとプロポーズ?
お母さんが、ためらいがちに言った。
ちなみに、お母さんはお店の方は手伝ってないんだけど、経理を任されている。
「圭ちゃん……? えっ、もうパジャマだよ!」
今朝、パジャマのままはダメだって言われたばかりなのに。
開けようかどうか迷っていると、扉の向こうから圭ちゃんの声が聞こえた。
「祥子、そのままでいいから聞いてくれ」
ドアノブにかけた手をピタッと止めて、少しだけ真剣なその声に、耳を傾ける。
「誕生日おめでとう」
あと30分ほどで日が変わってしまうのに。
圭ちゃんは、ちゃんと覚えていてくれたんだ。
「さっき、言いそびれてごめん」
閉店前に男の子が来てバタバタしてたからだろう。
「わざわざ、それを言いに?」
「いや、あと……ケーキ作ってきた」
「ケーキ!?」
それを聞いて、私はパジャマであることも忘れて部屋の扉を勢いよく開けた。