スイーツ🍰ラブ〜幼馴染からのプロポーズ!?実は溺愛されてました〜
 
「この忙しい日に何やってんだ!」
「すみません、師匠」
「祥子、おまえも着替えて手伝え!」
「は、はーい」

 今日は12月24日。クリスマスイブだ。
 洋菓子店はクリスマスが一番忙しい。予約を受けた分と当日販売分のスポンジを前日までに仕込んでおき、今日は飾り付けをして店頭に並べる。
 娘である私も、いつもクリスマスだけは店頭に出て販売員として駆り出される。
 今日と明日はホールケーキは予約分のみ。カットケーキはクリスマス仕様の数種類のみだ。

 *
 
 あっという間に1日が終わり、カットケーキは完売。
 後はご予約のお客様の分が一つ残っている。
 予約リストを確認した時、ちょうど店のドアベルが鳴り高そうなコートを着た女性が入ってきた。
 
「いらっしゃいませー」
「予約していたクリスマスケーキを」
「ご予約のお客様ですね!」

 予約のケーキはすでに箱に入っているが、取り違えや注文間違いがないように、中身をチェックしてもらうことになっている。
 
「こちらのケーキで お間違えないでしょうか?」
「そうそう、これよ」

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