一度は諦めた恋なのに、エリート警視とお見合いで再会!?~最愛妻になるなんて想定外です~
笑って誤魔化したけれど、母はますます心配そうに顔を曇らせる。
「......もしかして好きな人がいるの?」
「え?」
「だから悲しそうな顔をしているんじゃないの? そういう相手がいるなら気を遣わずはっきり言っていいのよ?」
「お母さん......」
母は心からそう思っているのだと伝わってきた。昔から彩乃を実の娘として大切に慈しんでくれた人だから、縁談を断ったら滝川家にとってよくない状況になるとしても、彩乃の気持ちを優先しようとしてくれているのだろう。
(でも、私は......)
彩乃は決意をして笑顔をつくった。
「今のところ恋人も好きな人もいないよ。お見合いの話進めて貰って大丈夫だから」
「本当にいいの?」
念を押す母に彩乃はしっかりと頷いた。
「うん。お父さんとお母さんが選んだ人なら安心出来るから」
ずっと優しく支えてくれた家族に恩返しがしたいと思っていた。自分が役に立つのなら、出来る限りのことをしたい。
「よかったわ。早速お父さんに連絡するわね」
「うん」
彩乃は大切な思い出に蓋をして微笑んだ。
「......もしかして好きな人がいるの?」
「え?」
「だから悲しそうな顔をしているんじゃないの? そういう相手がいるなら気を遣わずはっきり言っていいのよ?」
「お母さん......」
母は心からそう思っているのだと伝わってきた。昔から彩乃を実の娘として大切に慈しんでくれた人だから、縁談を断ったら滝川家にとってよくない状況になるとしても、彩乃の気持ちを優先しようとしてくれているのだろう。
(でも、私は......)
彩乃は決意をして笑顔をつくった。
「今のところ恋人も好きな人もいないよ。お見合いの話進めて貰って大丈夫だから」
「本当にいいの?」
念を押す母に彩乃はしっかりと頷いた。
「うん。お父さんとお母さんが選んだ人なら安心出来るから」
ずっと優しく支えてくれた家族に恩返しがしたいと思っていた。自分が役に立つのなら、出来る限りのことをしたい。
「よかったわ。早速お父さんに連絡するわね」
「うん」
彩乃は大切な思い出に蓋をして微笑んだ。