屋上にて、君へ
「ちょっとアンタ」
「へっ?」
梨佳が男の子に声をかけるのは、そんなに珍しい事じゃない。
変な意味でなく、梨佳は男友達も多いし。でも
なんかこの声のトーン、やばくない?
梨佳の目の前には、赤髪のツンツン頭の男。バスケットボールを片手にトリッキーな動きを見せている。制服のネクタイが緑色だからきっと三年生だ。
てか、めちゃくちゃ背が高い。
あの梨佳でさえ子供に見える(まぁ実際、あたしたち、まだ世間的には“子供”のジャンルにいるんだろうけど)
そんでもって、左には小柄で華奢な、先のとは正反対のかわいらしい男の子がちょこんとベンチに座って、足をパタパタさせている。80円の紙パックジュースを片手に、呑気に音楽なんか聴いちゃって。
「やーっと見つけたわよドロボウ! そのバスケットボール返しなさいよ!」
「へっ?」
梨佳が男の子に声をかけるのは、そんなに珍しい事じゃない。
変な意味でなく、梨佳は男友達も多いし。でも
なんかこの声のトーン、やばくない?
梨佳の目の前には、赤髪のツンツン頭の男。バスケットボールを片手にトリッキーな動きを見せている。制服のネクタイが緑色だからきっと三年生だ。
てか、めちゃくちゃ背が高い。
あの梨佳でさえ子供に見える(まぁ実際、あたしたち、まだ世間的には“子供”のジャンルにいるんだろうけど)
そんでもって、左には小柄で華奢な、先のとは正反対のかわいらしい男の子がちょこんとベンチに座って、足をパタパタさせている。80円の紙パックジュースを片手に、呑気に音楽なんか聴いちゃって。
「やーっと見つけたわよドロボウ! そのバスケットボール返しなさいよ!」