極上CEOの執愛に今にも陥落しそうです~私、振られたはずですよね?

 遊園地の貸し切りも花火も、……なによりキスも。
 ようやく絞り出した声は、おかしなくらいに震えていた。


 「香奈を喜ばせたかっただけだ」


 ふっと笑みを零し、海里が香奈の頭をポンと撫でる。


 「さ、行こう」


 まるで何事もなかったかのよう。海里は香奈の手を取り、馬から降ろした。
 いつの間にかメリーゴーランドは止まり、花火も終わっていた。
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