極上CEOの執愛に今にも陥落しそうです~私、振られたはずですよね?
執務机の右端に置かれたトレーには、彼らからの報告書類や稟議書、あらゆる分野のマーケット情報が届いていた。
一つひとつを手に取って目を通していくなか、海里はある情報に目を奪われた。
「これは……」
書類に目を凝らして内容を熟読する。スマートフォンを取り出し、秘書室に電話をかけた。
「M&A統括部長を至急部屋まで呼んでくれ」
『承知いたしました』
通話を切り、海里は部長の到着を待った。