極上CEOの執愛に今にも陥落しそうです~私、振られたはずですよね?
(どうして何事もなかったように振る舞って、海里さんに抱かれなかったの? イヤリングなんてなかったことにしちゃえばよかったのに)
香奈があそこで躊躇しなければ、海里は抱いてくれたかもしれない。考える隙を与えてしまったから、海里は自分の気持ちを誤魔化せなくなったのだ。
柚葉を好きなことくらい最初からわかっていたのだから、イヤリングなんか目を瞑ればよかった。
後悔が怒涛の如く押し寄せる。
ふたりの未来が見えなくなり、香奈はその晩ほとんど眠れなかった。