極上CEOの執愛に今にも陥落しそうです~私、振られたはずですよね?
***
アミュゼのCEO室で香奈からのメッセージを受信した海里は、頭を抱えたくなった。
午前九時半。大きな窓から見えるマンハッタンの街並みは太陽の光を浴び、海里の心とは真逆に爽快で美しい。
ようやく結婚して海里のものになったはずなのに、実質的にはまだ手に入れられていない結果が海里を苦しめている。まったくもって不甲斐ない。
運命の初夜、海里を待っていたのは香奈の拒絶だった。
海里の妻になったものの、土壇場で受け入れられなくなったのだろう。――その心に住む男を想って。
香奈はもしかしたら離婚話をするつもりなのではないか。
メッセージからは読み取れないが、それ以外にないような気がしていた。
左手に輝く結婚指輪が、やけに悲しく海里の目に映る。
「奥さんからラブメッセージ?」
ソファに向かい合って座っていたミナトがからかいの眼差しを向けてくる。思わず鋭い視線で睨み返すと、
「怖いなぁ。そんな目をしないでくれよ。喧嘩でもしたのか?」
相談なら乗るよと気安く笑う。
アミュゼのCEO室で香奈からのメッセージを受信した海里は、頭を抱えたくなった。
午前九時半。大きな窓から見えるマンハッタンの街並みは太陽の光を浴び、海里の心とは真逆に爽快で美しい。
ようやく結婚して海里のものになったはずなのに、実質的にはまだ手に入れられていない結果が海里を苦しめている。まったくもって不甲斐ない。
運命の初夜、海里を待っていたのは香奈の拒絶だった。
海里の妻になったものの、土壇場で受け入れられなくなったのだろう。――その心に住む男を想って。
香奈はもしかしたら離婚話をするつもりなのではないか。
メッセージからは読み取れないが、それ以外にないような気がしていた。
左手に輝く結婚指輪が、やけに悲しく海里の目に映る。
「奥さんからラブメッセージ?」
ソファに向かい合って座っていたミナトがからかいの眼差しを向けてくる。思わず鋭い視線で睨み返すと、
「怖いなぁ。そんな目をしないでくれよ。喧嘩でもしたのか?」
相談なら乗るよと気安く笑う。