極上CEOの執愛に今にも陥落しそうです～私、振られたはずですよね？

　「謝罪の言葉が聞けなくて残念だ。幼馴染の関係は解消する以外にない。今後いっさい俺たちの前に姿を現さないでくれ」


　そのひと言を聞いた柚葉はその場に膝から崩れ落ちた。両手で顔を覆い、声をあげて泣きはじめる。


　「行こう、香奈」


　海里に促されて柚葉に背を向ける。柚葉がすすり泣く声は、ドアが閉まると同時に聞こえなくなった。