極上CEOの執愛に今にも陥落しそうです~私、振られたはずですよね?

 「高校三年生のとき、海里さんに教えてもらった英語の問題集、まだ持ってますから」


 海里の書いた字を捨てられずに大切に保管してきた。部屋の整理や、ひとり暮らしをするタイミングで捨てる機会は何度かあったのに、手離せずに再び引き出しの奥にしまい込んだ。


 「香奈の重い愛なら大歓迎だ。めでたく決着がついたところで、夕食を済ませてモルディブへ飛ぼう」


 海里は香奈の唇に音を立ててキスをし、ダイニングテーブルに誘った。
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