“至って普通”の平凡少女は嫌われ者のヴァンパイアに あくまで優しく愛される。
ーーー



「…それ、私も同じ!」

「え、本当!?まじ嬉しいー」


三時間目の休み時間、
私と美晴ちゃんはすっかり仲良くなっていた。



「そういえば、ここってヴァンパイアと共学なんだよね?」

「うん、そうだよ。最近は増えてきたよねー共学」



美晴はしみじみとしたように腕を組んで言った。

確かに、増えてきたと思う。

地球の人口の十分の一は全てヴァンパイアと
言われている程だ。


今ではヴァンパイア共学校が都内で広まりつつある。


だからおかしくないは無いのだけれど…



「…美晴ちゃん、私ヴァンパイアとか会ったことなくて
誰がヴァンパイアで…とか分かったりするの?」


「えっ!?会ったことないのっ!?」



美晴ちゃんは心底びっくりした様に口に手を当てる。



「うん。お母さんが心配性だから。それで私もあんまり
知らなくて…ちょっと、いま警戒してる。」



ヴァンパイアの方には申し訳ないなと思うのだけれど

やっぱり、少し怖いなと思ってしまった。



「まぁそうだよねー。私も最初はそうだった。
でもヴァンパイアって明かすと学園内で
差別が起きるかもしれないから自ら話さない限り
誰かヴァンパイアか分かんないらしいよ。
…でもだいたい体力テストとかで分かってくるけど」


「へー、そう言う感じなんだ…」



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