恋とキスは背伸びして
可愛い鳩時計
「楽しかったねー、プール」
「ええ、とっても!」

部屋に戻ると、シャワーを浴びてから髪を乾かし、少しドレッシーな装いに着替えた。

「美怜さん、ボルドーのタイトドレスが似合いますね。身体のラインがすごく綺麗で、大人っぽいです」
「そうかな?本部長が大人だから、なるべく子どもっぽくならないようにしてて…」
「そうなんですね。成瀬さんの為にちょっと背伸びする美怜さん、可愛くてたまらないです」
「ええ?!友香ちゃんこそ、ペールピンクのふんわりワンピースがとってもお似合い。卓が離してくれなくなるね」

二人でふふっと微笑み合うと、お互いの髪型をアップでまとめてから、螺旋階段を下りる。

リビングのソファで雑談していた成瀬と卓が、二人を見上げて驚いたように動きを止めた。

「美怜…、すごく綺麗だ」
「友香、ほんとに可愛いよ」

成瀬と卓はそれぞれ手を伸ばし、愛する人を抱き寄せる。

見つめ合うと、そこから先は恋人同士の時間の始まりだ。

二組は、ロマンチックな夜へと部屋をあとにした。
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