恋とキスは背伸びして
気を取り直してお風呂に入ると、美怜はクリーム色のふわふわパジャマを着る。
髪を乾かす前に湯たんぽ用のお湯を沸かそうと、ホーローのケトルをガスコンロに載せて火をつけた。
と、ふいにピンポーン!とマンションのエントランスのインターホンが鳴り、美怜はビクッと身体をこわばらせる。
(うそ、誰?!もう真夜中なのに…)
恐る恐るモニターを見ると、成瀬の姿があった。
(え、本部長?!どうして)
美怜は急いで応答ボタンを押す。
「本部長、どうなさいましたか?」
「遅くにすまない。帰宅してから助手席を見たら、君のスマホが落ちていた。ないと困るだろうと思って…」
「ええ?!私ったら。すみません!すぐにそちらに行きます」
「いや、だめだ。こんな時間に危ない。俺が玄関まで行く」
「でも…」
「ロックを解除して」
「は、はい」
言われるがまま、美怜はロックを解除した。
モニターに映る成瀬が自動ドアの中へ姿を消す。
「え、本部長がここに?ひゃあ!私、パジャマだし。どうしよう、着替える?いや、そんな時間ないか。途中でピンポン鳴ったらそれこそ困るし」
クマのようにウロウロしていると、玄関のインターホンが鳴った。
「成瀬だ」
「はははい!今開けます!」
とにかくお待たせしてはいけないと、美怜は急いで玄関まで行きドアを開けた。
「こら、ドアを開ける時はチェーンを掛けたままにしなきゃだめだろ?」
いきなり真顔で咎められ、美怜は身体を縮こまらせる。
「あ、えっと。チェーンはなくて」
「ああ、そうか。なんだっけ?ガキンッてやつ」
「ドアガードです」
「そう、それ」
「でも本部長って分かってましたし」
「それでもだめだよ。はい、スマホ。君ので間違いない?」
成瀬が差し出したスマートフォンを受け取り、美怜は頷く。
「はい、間違いありません。わざわざ届けてくださってありがとうございます。ご迷惑をおかけしました」
「いや。こっちこそこんな深夜に悪かった」
「いえ。本当に助かりました」
髪を乾かす前に湯たんぽ用のお湯を沸かそうと、ホーローのケトルをガスコンロに載せて火をつけた。
と、ふいにピンポーン!とマンションのエントランスのインターホンが鳴り、美怜はビクッと身体をこわばらせる。
(うそ、誰?!もう真夜中なのに…)
恐る恐るモニターを見ると、成瀬の姿があった。
(え、本部長?!どうして)
美怜は急いで応答ボタンを押す。
「本部長、どうなさいましたか?」
「遅くにすまない。帰宅してから助手席を見たら、君のスマホが落ちていた。ないと困るだろうと思って…」
「ええ?!私ったら。すみません!すぐにそちらに行きます」
「いや、だめだ。こんな時間に危ない。俺が玄関まで行く」
「でも…」
「ロックを解除して」
「は、はい」
言われるがまま、美怜はロックを解除した。
モニターに映る成瀬が自動ドアの中へ姿を消す。
「え、本部長がここに?ひゃあ!私、パジャマだし。どうしよう、着替える?いや、そんな時間ないか。途中でピンポン鳴ったらそれこそ困るし」
クマのようにウロウロしていると、玄関のインターホンが鳴った。
「成瀬だ」
「はははい!今開けます!」
とにかくお待たせしてはいけないと、美怜は急いで玄関まで行きドアを開けた。
「こら、ドアを開ける時はチェーンを掛けたままにしなきゃだめだろ?」
いきなり真顔で咎められ、美怜は身体を縮こまらせる。
「あ、えっと。チェーンはなくて」
「ああ、そうか。なんだっけ?ガキンッてやつ」
「ドアガードです」
「そう、それ」
「でも本部長って分かってましたし」
「それでもだめだよ。はい、スマホ。君ので間違いない?」
成瀬が差し出したスマートフォンを受け取り、美怜は頷く。
「はい、間違いありません。わざわざ届けてくださってありがとうございます。ご迷惑をおかけしました」
「いや。こっちこそこんな深夜に悪かった」
「いえ。本当に助かりました」