キミのために一生分の恋を歌う -first stage-
小春を見送ると部屋に入り、私はベッドの上にバフっと寝転がった。可愛い星のシールを貼った天井が目に入る。本当に今日だけで色んなことがあったなと思う。
これから自分がどうなるのか、どうしたいのか、不安は沢山ある。
「ドキドキしてる……」
私ははやる心臓の上に手を置く。
でも確かに不安だけじゃない。
楽しくて、嬉しくて、希望に満ちた気持ちがそこにはあった。
寂しくて悔しいけれど、いつか等しく終わりは来ることをもう私は知っていて。
だからこそ、この夏に全てをかけたいと思った。
ふと立ち上がると、私はカバンの中から名刺を取り出す。
ーー逢坂大学病院 呼吸器内科
医師 諏訪野 晴
その名前を私は人差し指で優しくなぞった。
この人と一緒に、自分の始まりと終わりを紡いでいく。
後ろをめくると手書きの文字(それは思ったより少しだけガサツな字)で、IDと携帯番号があって、私はその両方を登録して、メッセージアプリにありがとうございますのスタンプと『小春です、よろしくお願いいたします』とだけメッセージを送った。
これから自分がどうなるのか、どうしたいのか、不安は沢山ある。
「ドキドキしてる……」
私ははやる心臓の上に手を置く。
でも確かに不安だけじゃない。
楽しくて、嬉しくて、希望に満ちた気持ちがそこにはあった。
寂しくて悔しいけれど、いつか等しく終わりは来ることをもう私は知っていて。
だからこそ、この夏に全てをかけたいと思った。
ふと立ち上がると、私はカバンの中から名刺を取り出す。
ーー逢坂大学病院 呼吸器内科
医師 諏訪野 晴
その名前を私は人差し指で優しくなぞった。
この人と一緒に、自分の始まりと終わりを紡いでいく。
後ろをめくると手書きの文字(それは思ったより少しだけガサツな字)で、IDと携帯番号があって、私はその両方を登録して、メッセージアプリにありがとうございますのスタンプと『小春です、よろしくお願いいたします』とだけメッセージを送った。