詩集「夫婦の肖像」
6.僕の瞳を覗き込まないで

僕の瞳をのぞき込まないで
目の中の媚薬が
あなたの心の中で
罪をおかさせるから

無防備に僕を見つめないで
あなたの部屋着が、髪飾りが、香水が
あなたの生まれたままの姿を
想像させてしまうから

僕の詩の中をのぞき込まないで
僕の隠しているもの、
いけない熱情や
僕の汚らしい性根を
あなたは見通してしまうから
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