隣人はだらしない‥‥でも
一目惚れ
山岡side
「ん‥‥」
あどけない寝顔で口を開けて眠る茅葵を
腕の中に閉じ込めて抱き締める
彼女とあの場所で出会ったのは
本当に偶然だった。
大きな声を出して、はしたなく騒いでいる女性に困っていたスタッフさんを
助ける為に駆け寄ったのに、
振り返った泣き顔に心臓が大きく動いた
傷つけるつもりはなかったものの、
置き忘れた封筒に入っていた
A4サイズのデザイン画に心が震えて
仕方なかった俺は、事務所に帰り封筒の
中に入っていた彼女の応募用紙や
名刺などを見て、すぐに手紙を書いた。
今この腕の中にいるなんて不思議だ‥
特別美人なわけじゃない。
小柄で痩せてるし、口だって悪い。
でも多分これが本当の一目惚れ
なんだと思った。
同じデザイナーをしていた彼女が
自分の元から去ってから、恋愛なんて
もうしばらくしたくないと思ってた。
それでも茅葵のことになると、
独占欲が剥き出しになって、
目が離せない‥‥
自分で言うのもあれだが、
この容姿のおかげで、幼い頃から
かなりモテて来たけれど、
あからさまに嫌な顔をされたり、
拒否されたのは茅葵だけだ
この子なら、本当の俺も曝け出せる。
それは前の彼女にも出来なかったこと。
双子の姉と比べられて育ったから、
自信を持つことのない人生で真っ直ぐに
作ったスタートという名のデザイン画を
見上げ笑みが溢れる
朝日が差し込み、様々な花が咲く丘の
先端に立つ小さな少女が、一生懸命
背伸びをし前に手を伸ばすデザイン画
少しでも前に行けばそこから奈落に
落ちそうな状況があの日泣いていた
茅葵に重なるな‥‥
「ん‥‥起きて‥たんですか?」
『いや‥‥もう少し一緒に寝よ。』
この子と出会えたことが、
最高の奇跡なのかもしれないな‥‥。
フニャっと笑う彼女を抱き締め、
温かな日差しに微睡みまた眠りについた
完
「ん‥‥」
あどけない寝顔で口を開けて眠る茅葵を
腕の中に閉じ込めて抱き締める
彼女とあの場所で出会ったのは
本当に偶然だった。
大きな声を出して、はしたなく騒いでいる女性に困っていたスタッフさんを
助ける為に駆け寄ったのに、
振り返った泣き顔に心臓が大きく動いた
傷つけるつもりはなかったものの、
置き忘れた封筒に入っていた
A4サイズのデザイン画に心が震えて
仕方なかった俺は、事務所に帰り封筒の
中に入っていた彼女の応募用紙や
名刺などを見て、すぐに手紙を書いた。
今この腕の中にいるなんて不思議だ‥
特別美人なわけじゃない。
小柄で痩せてるし、口だって悪い。
でも多分これが本当の一目惚れ
なんだと思った。
同じデザイナーをしていた彼女が
自分の元から去ってから、恋愛なんて
もうしばらくしたくないと思ってた。
それでも茅葵のことになると、
独占欲が剥き出しになって、
目が離せない‥‥
自分で言うのもあれだが、
この容姿のおかげで、幼い頃から
かなりモテて来たけれど、
あからさまに嫌な顔をされたり、
拒否されたのは茅葵だけだ
この子なら、本当の俺も曝け出せる。
それは前の彼女にも出来なかったこと。
双子の姉と比べられて育ったから、
自信を持つことのない人生で真っ直ぐに
作ったスタートという名のデザイン画を
見上げ笑みが溢れる
朝日が差し込み、様々な花が咲く丘の
先端に立つ小さな少女が、一生懸命
背伸びをし前に手を伸ばすデザイン画
少しでも前に行けばそこから奈落に
落ちそうな状況があの日泣いていた
茅葵に重なるな‥‥
「ん‥‥起きて‥たんですか?」
『いや‥‥もう少し一緒に寝よ。』
この子と出会えたことが、
最高の奇跡なのかもしれないな‥‥。
フニャっと笑う彼女を抱き締め、
温かな日差しに微睡みまた眠りについた
完